pqejr22xeirのブログ

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国産タイヤと格安タイヤの違い
復させる。顔を下に向けていたから幸いにも彼女には気付かれなかったのだろう。それにしても情けない。だけど、生きている! 助かったんだ!

無意識に、は出来すぎなんだろうけど反射的に障壁を展開できるようにしないと死ぬな、そのうち。これが世界最強の化け物でぶち抜きのナンバーワンでオンリーワンだって言うならまだしも、何人かいるなら間違いなく詰む。

後、障壁の二重発動とか三重発動とか先に仕掛けておけるような防御魔法とか。あれ、基本防御しか考えてないや。

改めて状況の把握をする。

おお。なんぞこれ?ナイキ

ソフィアの剣、ものごっつい幅のある長大な両手持ちの業物が。

美しささえ感じた緑色の透き通った刀身が。

砕けていた。すっぱりと斬ったのではない。何がどうなったのか、詳しくはわからないが幾つと数えることも出来ないくらいに砕け散っていた。刀身は四分の一も残っていない。

エルドワ、マジ凄い。何この打根。欠けてもいない。短剣で、大剣を砕く日がこようとは……。目、何で閉じたかな僕。これは明らかに護身具の域を超えている。凄い、本当に凄い。

「た、助かった?」

呆然と呟く。もう一つわかったことがある。戦闘中に筆談とか本気で出来ない。余裕そのものが無いから当たり前と言えば当たり前だった。今気づいた位なんだから。

そうして理解する。僕はパニック寸前で踏みとどまっていた気でいて、実はとっくに呑み込まれていたんだって事に。

考えられるべき事に至らず、常に出来る事が出来ず。

何て無様な。

ふと、背に手の感覚が。

しまっ!

「貴方、とことんデタラメね」

いきなり顔に押し付けられる柔らかな感触、え?

僕はソフィアに抱きしめられていた。何、これ? 胸?

あ、そうか。さっきのブリッドでこいつの胸当て壊れてたんだ。って、え?

顔を何とか上に向ける。そこには当然彼女の顔がある。何故か満面の笑顔。

彼女はほとんど金属の防具なんて身に着けていなかったから身体の感触がかなり伝わってくる。バーバリアンみたいな筋肉かと思ったらそうでもない。考えていたよりずっと女性だった。とにかく剣が印象的だったからなあ。

着ているこのシャツもショーパンもそこらの金属鎧よりも強力な効果のある服なんだろうな。僕のコートみたいに。

真正面から抱きしめられて顔が胸の位置にくるってことは、ソフィアの身長って百八十以上か。ヒール履かれたら最早大人と子供だな。

!!

違う!まず今の状況だ!最悪右手で持ったままの打根でソフィアを……。

「うっ! っと凄い怪力。さしづめ神の身体に凡人の精神ってとこかしらね。あ、二対一で私達と対峙して正気でいるみたいだから、精神もタフなのか。竜の咆哮と威圧にも立ち向かえるんじゃないかしら? もっとも技は全然だけど」
そりゃあどうも。竜と好き好んで戦う趣味も無いから意味ない情報だけどな。

腕ごと抱きしめられているからか思うように手が動かせない。だけど、何とか拘束を解けそうだな。あんな剣を振り回す割に膂力はそれ程でも無いのか。不思議な。

悪いけど、こんな意味不明な状況でいつまでも前後不覚のまま後手後手に回りたくない。脱出させてもらおう。

「暴れると、危ないわよ?」

彼女の顔が僕に寄せられる。耳元に囁かれるソフィアの声。

「なんだと?」

「ああ、言ってることわからないか。ま、私も説明する予定ないから都合がいっか」

は?

何やら今ソフィアが最後に紡いだ言葉が聞こえなかった。囁くように小さく何かを口にしたんだけど……。

ただ、なにやら風が急に強く感じる